第12章 scene3:診察室
カチッと音を響かせて、鍵が外される。
当然、割れ目への食い込みが緩み、僕はこれでやっと解放されると思ったら、ちょっとホッとしちゃって…(笑)
でもそれもほんの束の間…
松本さんが手の中で、”ソレ”のボリュームがマックスまで引き上げられた。
「ひっ…!」
予想もしていなかった事態に、僕は目を白黒させながら肘掛けの先に付いたグリップを掴んだ。
制御不能になった身体が、勝手に振動に合わせて激しく揺れる。
その光景を、松岡監督さんが肩に担いだカメラで追う。
あ…れ…?
いつの間に…?
…って、今はそんなこと考えてる余裕ない!
「あっ…、だめっ…、そんなに激しくしたら…、壊れちゃ…ぅ…」
どんどん下半身に溜まって行く射精感と、スケスケカップの中で痛みを伴いながら、はち切れんばかりに膨らみ続ける“暴れん坊将軍”に、どうにか堪えようとするけど…
「ね…、も…、無理…っ…!」
アップスタイルにした髪が乱れちゃうけど、気にしない…
僕は首を仰け反らせると、爪先をピンと伸ばし、腰を突き出した。
すると…
松岡監督さんが松本さんに何やら合図を送っているのが、虚ろになった視界の端に入って…
でもそれを確かめてる余裕なんて、僕には全然なくて…
「ダメっ…、イクッ…、イッちゃう…っ…」
僕は再びスケスケカップに包まれた“暴れん坊将軍”に手を伸ば…そうとしたけど、その手は簡単に松本さんの手に捕らえられ…
「あっ…、やっ…、触りたいの…っ…、ね…、お願…ぃ…」
「駄目だ」
「ど…して…」
「どうして、だと? 君は病気を治したくないのかい?」
「そ、それは…。でもっ…」
僕、もう限界なのに…
イキたくて堪らないのに
なのに触っちゃダメなんて…
そんなの耐えられないよ…
「ほら…、そんな顔をしないで…」
僕の両手首を聴診器の管で括り、松本さんが僕の頬を濡らす涙を唇で拭う。
そして…
「今楽にしてやるから…」
僕の耳元に熱い吐息を吹きかけると、ナース服の前を全開にした。