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BERKUT【PSYCHO-PASS】

第8章 File:8


力なく意思の伴わない彼女の瞳を見据えた後に啄むようなキスをした。舌で唇や歯列を舐めて誘うも一向に乗ってこないのは仕方ないのだろうか。あまり一方的なのも気が引けるがもう先端は熱を増して入り口に吸い付くようにして離れない。入りたくてしようがない。
シーツの上にただ置かれただけになった彼女の手に指を絡ませた。決して欲に駆られたのではなくて愛情が伴っていることを分かって欲しかった。だがその愛情とはいつ芽生えてどのように育んだのか分からない。分からないが分かって欲しいとは虫の良すぎる話だ。それでもきっと言葉を介さない彼女なら分かってくれると信じている自分がいる。
狡噛はの顔を見つめながらゆっくり中へと進んだ。狭すぎる壁を押し広げながら少しずつ。は痛みか快楽か分からないものに侵されて顔を歪めている。全て収めるまで長い道のりだった。先から根元まで柔らかい肉壁がこれでもかと締め付けてくる。

「狡、噛さん?」

不意に話しかけてくるに集中が途切れそうになる。どうにか意識を離さないようにしながら返事をすると自分の声はかなり余裕の無いものだった。

「痛い、ですか?」

どうにも辛そうな表情では絡めた指を離して狡噛の頬に添えた。指の腹で顔をなぞられるのも今は追い打ちにしかならない。だが言われて始めて自分の顔も歪みを見せているのだと分かる。痛みではなく快楽だが。

「俺は痛くない…は?大丈夫か?」

彼女の中で大きく膨らみ硬度を増していくそれはまだ一ミリも動かしてはいない。
少しでも動かせばどちらかがどうにかなってしまいそうだ。

「大丈夫です…狡噛さん始めてじゃないし。」

「今それを言うな…」

せっかく奮い立っているものが萎れだす前に狡噛は腰を引いてまた奥まで突き上げた。

「あぁっ!」

衝撃で上げられる彼女の声は喘ぎというより驚きだった。もはやそれでもいいからと何度も腰を打ち付けた。また壁が狭くなる。

「くぅ……きつい…。」

早くも締め上げられて逝ってしまいそうになるも、動きを弱めてどうにか留まった。落ち着きが戻ると再び動きを強める。また締め上げられる。我慢する気も失せるほど気持ち良かった。

「…もっとおいで…。」

脚を持ち上げて肩にかけてそのまま抱き締めるように被さる。


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