第20章 楽園事件:11
耳元で囁かれるような呼吸音と舌が動く度に鳴る水音で何も考えられない。力が入らず頭を垂れると耳か空気に晒されて冷たくなった。それも胸の先端が両方弾かれると熱がそこに集中しだす。体が大きく跳ねた。そのせいか執拗に捏ねられて段々と柔らかくほぐれていき、敏感になる。刺激が伝わりすぎて全身が震える。宜野座は快感に悶えるを包むように抱くとそのまま倒してソファに横たわせた。自分もシャツのボタンを外して体を冷やし、覆いかぶさる。またキスが始まった。ゆっくり舌が入ってきて巻き付いてくる。力はさほど入っていないはずなのに逆らえない。両乳房が下から持ち上げられるように揉まれて親指が先端を刺激してくる。唇が離れたと思えば、下へと降りていき胸を吸われた。舌が突いたり転がしたりして遊んでいるような動きをする。指で触られるより気持ち良い。
うっかり漏れ出しそうな声を我慢するも、それすらバレて下から伸びてきた手が人差し指を口に差し込む。指が彼の舌のように口内を動き回った。
「はぁ…ぁっ、…はぁ……」
塞ぐものがないので声が出てしまう。
「我慢しないで。」
胸に息がかかる。それすら感じてしまう。直後、舌で何度も刺激されて腰が浮いてしまった。自分でも分かるほど体の中心が熱く濡れている。それが分かっているのかいないのか、彼の指が下着をめくって入り込んできた。割れ目に沿って入り口を何度も往復する。時折蕾が強く押されてまた腰が浮く
。気持ち良いのに足りない、苦しい。早く終わるか進むかして開放されたかった。そう思っていると、指が中にゆっくり入ってきた。肉の壁を広げるようにゆっくり入り、出ていく。次は太かった。二本入った。またゆっくりきて、出ていく。次はさらに強い刺激だった。三本か、ゆっくり入ってきた、半回転させるように捻られ、かき乱すように中で指が折り曲がる。激しい水音が下から聞こえる。音に合わせて指が出入りを繰り返している。胸は舌で狂わされ、口の中まで指で支配され、快感に潰されそうになった。
「んっんっんっ…!だ、め…いっ……!」
大きな波が脳に到達すると体の力が一気に抜けた。まだ彼の指が入るそこだけはヒクヒクと脈打っている。
宜野座が体を起こしたのでようやく顔が見えた。先刻までの指の激しさと真逆で、唇に優しいキスが落とされる。まるで麻酔だ。頭の中が彼でいっぱいになる。
