第17章 楽園事件:8
が、遅かった。自身も自分がどの程度耐えられるのか分かっていなかった。弓反りになって体を何度も震わせた。
それに合わせるように動きを弱める宜野座。の呼吸が整うのを待つ。
「気持ち良かった?」
耳元で囁くと、くすぐったいのか一瞬ピクリと動く。そしてゆっくり頷いて、縋るように抱きついてきた。それがおかわりを欲しているような気がしてまた強い抜き差しを始める。
「あんっ、や…待ってぇ…!」
奥に到達する度に高い声をあげる。その声が特別な色を秘めているので待ってなどいられずに逆に強めてしまう。
今度は宜野座にも限界の波が押し寄せる。せめて彼女と逝きたい。時々動きを弱めて快楽の波を引かせ、余裕がでたところでまた再開する。熱いの中が次第にきつくなってきた。こうなると動きを弱めても無理かもしれない。
「はぁ…、ぁあ…我慢できない…い、きそうだ!」
もう無理だ限界だ。宜野座はを強く抱きしめながら今まで以上に強く深く突き上げた。その激しい動きには宜野座の背に爪を立てた。それがさらに駆り立てる。これでもかと大きくなった自身を小さな穴の中で暴れさせると肌のぶつかる音が響き、結合部からは粘り気のある水が飛散していった。深くぶつかる度に漏れ出す声にも限界が表れる。
「あぁ、もう、…だ…あっ!ぁぁあっっ。」
「んんっ!ぐっぁあっ!!…あっっ、はぁ…」
ほぼ同時だった。実際には宜野座が先で、彼が中で放った直後にその熱に侵されて逝った。中で大きくなった彼が脈打つ度に熱が流れ込み、どうしようもない愛しさがこみ上げてくるのがには不思議でならなかった。宜野座はの上でぐったりとして動かない。重くのしかかる体もすべて密着しているのが今は幸せでしかない。やがて呼吸が整うと再び腕で体を支えて見つめ合う。まるで感想を言い合っているようだ。力なく呼吸する表情は満足を得られたと思っていいだろうか。宜野座は口角を少しだけ上げた。疲れもあってかやや皮肉っぽい笑みだった。も同じように返す。クオリティの低い笑顔でも二人には十分な会話になった。
「愛してる…」
宜野座は今度は包むように抱きしめながら優しくキスした。
もう一度彼女の目を見て、またキスする。