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はごろも折々、蝉時雨 ( 鬼滅*風夢 )

第19章 :*・゚* 星月夜に果実は溺れ*・゚・。*:



「ぁ、ぁぁ、あ」

「ハ、ァ"···っ、星乃···っ、このまま、だすからなァ······ッ」

「ん、ン···っ、わたし、も······っ」

「ぁあ"···ッ、一緒に、きちまえェ······ッ"」



 野性的な律動に、柔くしなやかな心が揺れる。


 四方八方から襲いかかるような波がきて、




 呼吸が止まった。





「く、───ッ"、ァ"」

「んぅ···っ」



 膣壁に伝う拍動。同時に唇を奪われて、実弥のそれがナカで果てた熱を感じ星乃も達した。

 ぐっと結合部が密着する。

 種の放出は衰えず、すべてが吐き出されるまでの数拍、実弥は柔らかな太腿の付け根にみっちりと腰部を固定した。



「─ハァっ、さね、み」

「ハ···ッ、本気で、注がれながらイっちまいやがって···ッ」

「お、腹······実弥ので、あったかい」

「···わかんのかァ?」

「ん、少し、だけ」



 ふぅぅと呼吸を整えたあと、実弥は微笑み星乃の頭を優しく撫でた。汗ばむひたいに唇を乗せ、腰部を引こうとしたそのときのこと。



「······もう少しだけ、くっついていたい」



 星乃の手が実弥の上肢を引き止めた。

 腕立ての状態のまま、しばし実弥は無言で星乃を見下ろした。



「······だめ?」



 へにょりと下がる眉尻と、蕩けた双眸に見つめられ、言葉に詰まる。

 実弥は項垂れるように頭を垂らし、こつんと星乃のひたいにひたいをぶつけた。



「お前······この状況でその甘えたは汚ねぇぞォ······」

「ふ、?」

「···いいや、何でもねェよ。んじゃあ、あとちぃとだけこうしてようなァ」



 愛らしいにもほどがあるだろォ···。

 一本取られたような気分でぽんぽん。なだめるように星乃の頭を撫でたあと、もう一度全身で柔い身体を包み込む。

 じゃれ合いながら、触れる程度の短い口づけを至るところに乗せ合った。そのたびに、肌に吸い付く唇の音と笑顔が零れる。





「······あなたを、愛してる」





 気づけば自然と想いが言葉になっていた。

 星乃を見下ろす深紫の眼球が微動する。



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