第16章 :*・゚* くちびるにスミレ *・゚・。*:
「ぁ、ン」
星乃の肩が弛緩し始めたのを確認し、実弥は下から星乃の腰を突き上げた。
一突きし、間をあけて、また一突きする。それを何度か繰り返し、徐々に突き上げる速度をあげる。
「ぁ、ぁ、まだ、はやくしちゃ、だめ」
「こぉら、逃げんな、よォ······?」
「ひ、ぁ···っ、ぁあ···!」
突きの衝動で上へ逃げてしまう星乃のくびれを押さえつけ、実弥はより小気味良く下肢を揺らした。
蜜壺は、跳ね上げるたび陰茎の形状を記憶するようにぴったりと吸い付いてくる。
しばらく律動しながら口づけを交えていると、実弥の頬に、そっと星乃の手が触れた。
「っ、さね、み···っ、好き···よ」
切なげな、けれども柔らかい、星乃の微笑み。
他の誰にでもない、自分だけに向けられるその優しい眼差しに、実弥は眉尻を下げ双眸を閉ざした。
「ッ"、あァ···ようやく、かよ、クソ···」
頬にあった手を掴み、星乃の掌に唇をつけ、吐き出すように口にする。
「俺が···ッ、何年···っ、」
「っ、ぁ···っ、ン」
「お前をずっと、想ってきたんだっ、つぅ···ッ"」
「っ、ゃ、───っ!」
「ッ"、ンだぁ···っ、軽く、イキやがってェ···っ」
「ぁぁ···ぁ、!」
陰茎をきゅっと締め付け、背面に小さくしなった星乃の下肢が小刻みに何度か震えた。
思いがけず達した星乃に一層昂りを覚えた実弥は、眼前で揺れる乳房を揉みしだき、律動しながら突起を舐ぶった。
「ふぅ···ン···っ、ン、!」
引き寄せた星乃の唇に喰らいつき、荒っぽく舌を絡める。
「っ、ふ」
「ハ···ッ、ァ"、星乃···っ」
「ひゃ···ぁ、も、また、ひちゃ···っ」
「あ"ァ"···っ、ちゃんと、見ててやるからなァ···っ」
「ぁ···っ、あ───···っ!」
星乃は再び実弥の首まわりにしがみつき、ガグガクと腰部をうねらせながら果てた。