第11章 【金城剛士】I FOR YOU…3【KoC】
目を覚ますと建物の中。
明らかにガラの悪い男性達5~6人だろうか、でもお兄ちゃんの制服とも金城さんの制服とも違う。
わたしは手錠をかけられている。
最近シブヤで流行りのドラッグ
すげえキクみたいだから俺たちと楽しもうぜ
吐き気、目眩がして視界がぐるぐるしているし、誰が何を喋っているのか分からない。
せり上がってくるのは身の毛もよだつ嫌悪感。
でも声も出ない、足に力が入らない。
ーーー?
わたしはされるがまま…
知らない男の手が制服にかかり、わたしの下着に手をかけた
その時
ガッシャーーーン
大きな音に驚いたと同時に、急に明るい光が目に刺さった。
「お前らぁ!!歯ァ食いしばれ!!」
来てくれるって信じてた、愛しい人の声。
どか、ばき、ゴロゴロ。
暴力的な音と叫び、うめき声。
まだチカチカする眼と動けない体。
全てに混乱しているとふわりと抱きしめられた。
安心する香り……
「ゆかり!!怪我はない?少し吸わされたのか…?!」
ぼんやりして焦点が合わないけど、お兄ちゃんだってわかる。
わたしはお兄ちゃんが来て安心した途端、嘔吐してしまった。
お兄ちゃんに抱かれながら背中をさすられて、安心してそのまま目を閉じた。
ありがとう、お兄ちゃん。
ありがとう、金城さん…
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