第1章 ファンド学園の学園祭
「ケーキの方はそれぞれ皿に置いてあるからそのまま持っていっても大丈夫。
クッキー類は人数分に調整してくれ
足りなくなったらいち速く僕に知らせてくれ」
「「了解!!」」
裏方の返事にラシルは微笑む。
開店の合図を示すベルをキースが鳴らす。
「「いらっしゃいませお嬢様/ご主人様!」」
悲鳴と歓喜が沸く。
執事&メイド喫茶は大人気だった。
「ラクィータくん! ちょっと来て!」
ウェレアはラシルを更衣室へ連行する。
裏方から戻って来たラシルが入ると全員が息を飲む。
「ウェレアくん……何故僕だけこの衣装を? ///」
照れるラシルの服装は執事服から白と青のメイド服に変わっていて、髪も緩くカールを着け、化粧を施せば…中性的なラシルを女子と見間違うぐらいの出来になっていた。
「一位を勝ち取るためだよ! こう言ったメイドも一人は入れなきゃね♪」
(後でしめる(怒))
楽しそうなウェレアを見て、ラシルは内心で愚痴る。
ラシルが店側に入ると全員が茫然としていた。
「ウェレアの奴…余計な事を(怒)」
余り宜しくない状況にヴィケオアは呟く。
ラシルの人気は執事の時よりも人気となる。
「いらっしゃいませ! ご主人様♪」
「ラ ラクィータか? (汗)」
「え?」
相手の掛け声に顔を見ると2年のファラガが居る。
だが、いつもの制服ではなく何処かの騎士をモチーフにした衣装を纏っており、いつもの不良らしさは成りを潜め、本物の騎士に見えた。
「……///」
ファラガの姿に見惚れるラシルに彼は微笑む。