第10章 ファンド学園 新入生歓迎会
おいおいちょっと待て!! 回復薬なんて何処で手に入れたんだよ! しかも俺の魔力が全快出来るやつってギルドでかなり稼いでないと買えない代物をあっさりと渡しやがった!? (汗)
「僕を助けても君に得なんてないのに…」
その呟きを聞いた彼はキョトンと瞬きすると言う。
「クラスメイトを助けるに損得なんて関係無いよ。
困ってる仲間を僕はほっとけないから」
「……お人好し過ぎだろ…君」
「アハハ…(汗) よく言われてるよ」
苦笑いする彼に俺は礼を言うと回復薬を飲んで続きを開始しようとしたらそこに二年の男子が一人屋上に来る。
鬼役である腕章を着けているからこの先輩から逃げなきゃならないけど彼は何故かラシルを見ていた。
ラシルもこの先輩と人知り合いみたいだけど俺には関係無いから逃げると見せかけて、気配を消してから隠れる。
何か俺の腐男子センサーが離れるなと訴えるから。
2人は何かを話し合うと先輩は寝転んでしまった。
「ウェレア君大丈夫だから戻ってきなよ」
ラシルはクスクス先輩を見て笑ってから俺が居る場所に視線を向けて言ってくる。
バレてる…気配を消すのが得意な俺を見付けるとかコイツ…ギルマスの子供って噂を聞くけどどうやら本当みたいだな。となるとここは大人しくしといた方が無難だろうなぁ〜。
「…よく僕がまだ居てるって分かったね」
物陰から出て言う俺に彼はクスクス笑いながら言う。
「だってウェレア君ってばちゃんと隠れられてるのに他のことに気がいっちゃって
折角の気配がそれで漏れてるんだよ」