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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第140章 ◇第百三十九話◇瞳に映した最悪な事実【女型の巨人編】


ストヘス区、中央通りを調査兵団の護送車が通過する。
その時が、最後のチャンスだった。
隙を見てエレンには護送車から抜け出してもらい、アルミン達と合流。
うまくアニを誘導して、可能なら地下で巨人化させることなく捕獲するのが目的だ。
そうして壁を壊す巨人の仲間を捕えられれば、当然収集の話はなくなり、王都の意識も壁の防衛に傾くと踏んだのだ。
アルミンは、それこそ命懸けでうまくやったと思っていた。
それなのに、漸く地下の入口まで来たところで、アニが立ち止まってしまった。
計画に、気づかれてしまったようだ。

「まったく…傷つくよ。一体…いつから。アルミン…あんたは私を
 そんな目で見るようになったの?」

地下の入口から動かないままで、アニは階段の途中で立ち止まったアルミンとミカサ、そして、エレンを見下ろす。
立体起動装置のレバーを持つアルミンの手は、カタカタと震えていた。

「被験体の巨人殺しの犯人にさせられた先輩兵士が言ってたんだ。
 逃げていく犯人の後ろ姿を見たって。」
「へぇ、目撃証言あったんだ。良かったね。」
「わざと見せたんだよね。さんが疑われるように。」
「さぁ?犯人の気持ちなんて、私は知らない。」
「兵団マントならいくらでも偽装出来る。でも、赤いブレスレットをつけてたって口走ったんだ。
 ねぇ、アニ、そのブレスレット、さんとお揃いなんじゃないの?」

アルミンの指摘に、アニは僅かに唇を噛むと、左手首を右手で隠した。

「ねぇ、どうしてさんが疑われるように仕向けたの?」
「だから、私は知らないってー。」
「さんを壁外調査に行かせたくなかったんだよね?
 それは…、さんが強い兵士だから?厄介だと思った?
 それとも…、死んでほしくなかったから?」
「もし、そうだったらどうなるの?」
「アニにとって、さんが大切な人なら、僕達の願いを聞いて欲しいんだ。」
「バカだね。今ここにがいないってのがいい答え。
 もう、私の顔も見たくないんだよね。私はもう会えない。」

アニが目を伏せた。
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