【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第2章 ◇第一話◇悪夢の再来【調査兵団入団編】
ほんとうにかすかな声で、掠れていて、聞き逃していてもおかしくないほどに小さな声だった。
その声が聞こえた方を向くと、子猫の小さな小さな鳴き声のようなものも聞こえてくる。
「誰かいるんですか?」
自分では大きな声で叫んだつもりだったが、耳に届いたのは情けないくらいに小さく震えた自分の声だった。
いつ巨人が現れるか分からない状況で、それでも、助けてくれと聞こえてきた声を無視する勇気もなく、瓦礫の中を歩きながら声の主を探した。