• テキストサイズ

【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第14章 ◇第十三話◇紅茶【調査兵団入団編】


居心地悪そうな顔のリヴァイ兵長が睨んでくるが、あんまり怖くない。

『美味しいお店を教えてくれてありがとう。
 お礼として支払っただけだから、気にしなくていいよ。』

きっと、リヴァイ兵長はこう言いたかったんだろう。
でもそれが、プライドが高くて素直じゃないリヴァイ兵長の言葉に変換されると威張った物言いに変わるらしい。
それなら、私も素直に伝えた方がいいだろう。

「兵長、今日はとても疲れる休日でした。
 掃除はさせられるし最悪でした。」
「あぁ!?」
「で、でも、とても充実してました。
 今日から綺麗な部屋で美味しい紅茶を飲んで眠れます。
 カフェではご馳走までして頂いて、ありがとうございました。」

下げた頭の上の方で、リヴァイ兵長が「あぁ。」と小さく言ったのが聞こえた。
もしかしたら、また照れているかと思って顔を上げたら、いつも通りの鋭い眼光の人類最強の兵士がいた。

「私からも、素敵なお店を教えてもらったお礼です。」

紙袋のひとつをリヴァイ兵長に差し出すと、訝しげな顔をされた。
これは、店主がプレゼントとして用意してくれた紅茶だ。

『リヴァイ兵長の疲れが取れるようなリラックス効果のある紅茶の葉ってありますか?』

私がそう尋ねると、店主はとても驚いていたけれど、楽しそうに紅茶の葉を用意してくれた。
日頃から生死に関わる任務について心身ともに疲れているだろうリヴァイ兵長のために、店主はリラックス効果だけではなく疲労解消効果もあるものを選んでくれた。
店主からプレゼントとしてもらったものなので、雀の涙からのものではないことも付け加えて、この紅茶の効能について店主から聞いた説明を伝えた。
驚きつつも、リヴァイ兵長はなんとか受け取ってくれた。よかった。




/ 1058ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp