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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第113章 ◇第百十二話◇仲直り【女型の巨人編】


「それで、お前はこんな遅い時間まで仕事か?」

リヴァイ兵長は書類を手に取ると、デスクの上に腰かけた。
そして、とても興味なさそうに書類を読み始める。
そういえば、リヴァイ兵長の執務室のデスクにもたくさんの書類が乗っていたけれど、あれは終わらせるつもりはあるのだろうか。
まさか、私に押し付ける気ではなければいいー。
他のことは面倒くさいくらいにキッチリしているのに、どうして書類仕事に関しては、やる気がないのだろう。

「ジーニー達の件でまだ報告しないといけないことがあって、
 昨日、憲兵団から必要書類が送られてきたんです。」
「この前は、襲われたときの状況説明を書類に書いてなかったか?」
「それは被害者側の書類らしくて、
 今回のは、壁外任務中のジーニー達の任務態度を班長として
 報告しないといけないんです。」
「クソだな。適当に書いとけ、そんなもん。」

リヴァイ兵長は苛立ち気味に言って、書類をデスクの上に投げ捨てる。

「ダメですよ。この報告書の内容も考慮して、
 ジーニー達の刑が決まるんですから。」

デスクの上に散らばった書類を手に取る。
そこには、任務中の彼女達の仕事ぶりについて詳しく書く欄がいくつも用意されている。
でも正直、何を書けばいいのか分からない。
彼女達は任務中おかしなところはなかったと思うしー。
エイクが言うには、任務中にも私を殺そうとしたことがあったらしいのだけれど、それがいつなのかも分からないのだ。
この書類は、私の話とジーニー達の話の正誤性を確かめるという意図もあると思うのだけれどー。
とりあえずは、怖ろしい計画を立てていたにしても、彼女達は調査兵として任務を果たしていたことだけはちゃんと書こうと思う。
ジーニーの動機が、リヴァイ兵長への恋心だったとペトラから聞いた。
だからというわけではないけれど、きっとすごく苦しかったんだろうなって、分かるからー。

「、まさかー。」

リヴァイ兵長が何かを言いかけて止めてしまった。
不思議に思って顔を上げたら、目が合った。

「どうかしました?」
「いや、お前らしいと思っただけだ。好きなようにやればいい。」

リヴァイ兵長は苦笑気味に言って、私の髪をクシャリと撫でた。
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