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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第101章 ◇第百話◇アイツが彼女を愛したワケ【恋の行方編】


「リヴァイが君に惚れた理由が分かったよ。」

幼少の頃から、リヴァイは愛に飢えていた。
それを埋めるように、必死に、強さを手に入れてきた。
愛がなくても、生きていけるように。
そうして、何があっても腐ることなく、膝をつくこともなく、立ち止まることもなく、ただただ強く走り続けたリヴァイの周りには、自然と仲間が集まった。
それでもきっと、リヴァイは愛に飢えていた。
渇いた大地が、恵みの雨を求めるようにー。
そこへ現れたのが、愛に包まれて育ち、自らも大きな愛を自然と振りまくだったのだろう。
他人が躊躇うようなことも、彼女は愛を持って、優しさに変えて包み込んできた。
それがいつか、リヴァイの渇いた大地を潤し、の愛という雨なしでは生きていけなくさせたのかもしれない。

「…可愛いからですかね?」

眉を下げ、斜め上を見上げ、90度ほど首を傾げ、漸く、はとぼけた答えを捻りだす。
思わずクスリと笑えば、照れ臭そうに頬を染めたに反論される。

「女性に失礼ですよっ!そこは嘘でも、そうだね、くらい言ってくださいよっ。
 それに、ちょっとくらいは可愛いと思うんですけど!
 …自分で思うくらいいいじゃないですか!」
「そういうことは、リヴァイに言ってもらいなさい。」
「…空と大地が逆さまになっても、
 リヴァイ兵長からそんな甘いセリフは出てこないと思います。」

それもそうだな、とは思う。
でもきっと、リヴァイは誰よりものことを可愛らしいと思っているはずだ。
不意に、頬を染めて甘いセリフを吐くリヴァイを想像してしまったエルヴィンは、笑いそうになった口元を手で隠した。

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