• テキストサイズ

【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第64章 ◇第六十三話◇雲を払う【恋の行方編】


今のの心はきっと、分厚い雲に覆われているのだろう。でも、光が消えているわけじゃない。雲の向こうには必ず光があるのだと、ペトラは知っている。
だから、不器用でも、一生懸命に、ただただ自分のためだけに必死になってくれて、そして分厚い雲を払ってくれる人がいたのなら。
そして、ほんの小さな切れ間だって見せてくれたのなら、その誰かにが恋に落ちてしまったとしても、なにも不思議なことではないのだ。
むしろ、その方が幸せなことだってあってー。

「誰が掻っ攫っても構わねぇ。俺よりはマシだ。」

リヴァイはそう言うと、とジャンに背を向けて歩き出す。
どうしても、の気持ちを受け止めるつもりはないらしい。
それならどうしてー。

「それなら、あんなに切なそうにを見ないでください…。」

ペトラの胸に懐かしい痛みが走る。
どうして恋は、こんなに私達を苦しめるのだろう。
誰もがきっと、幸せを願っているのにー。
幸せになる権利が、あるはずなのにー。


/ 1058ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp