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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第7章 ◇第六話◇悪魔の囁き【調査兵団入団編】


調査兵団のハンジさんが、またエルヴィン団長とリヴァイ兵士長を引き連れてやってきたのは、ルーカスから新しい結婚の条件を聞かされて2日後の夕方だった。
また強引な理由で馬車に乗せられて、あの悪魔の提案について気持ちは固まったかと聞かれた。
馬鹿じゃないかと思う。
そんなの気持ちが固まったどころか、最初からウォール・ローゼの外門の穴を塞いだ大岩よりも固い気持ちで断固拒否だと言っているだろう。
そんな提案に乗るのは馬鹿だけだ。馬鹿野郎。
今、私はそれどころじゃないのに―。

「その気の強そうな瞳も私好みだよ~。」

返事をするのすら馬鹿らしくて睨みつけてやれば、ハンジさんがとても嬉しそうに目を細めた。
話が通じない、とはきっとこのことに違いない。

「それはどうも。では、私はもう降りますので。」

そう言って、また馬車から飛び降りようとしたとき、目の前に銀色の何かが光った。
すぐにそれが超硬質スチールだと理解して、目を見開く。
視線だけを動かして確認してみれば、馬車を引く男の隣に調査兵団の兵員がいるのが見えた。
彼が私に向けて超硬質スチールをのばしたようだ。

「この前みたいに逃げられちゃ困るからね。」

ハンジさんが、悪戯がバレた子供のような顔をして言う。
こちらをまっすぐに見てくるエルヴィン団長も、リヴァイ兵士長も、私を簡単に帰すつもりはないらしい。

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