【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第41章 ◇第四十話◇それぞれの眠れない夜【調査兵団入団編】
「お前は、偉いな。」
リヴァイがペトラの頭に手を乗せ、そっと撫でた。
思いも寄らない彼の優しい行動に驚いたペトラだったけれど、嬉しいというよりも、なんだか切ない気持ちになった。
だって、顔を上げて見たリヴァイの表情が、とても切なそうだったから。
自分の頭に乗せられた彼の手を伝わって、彼の気持ちが乗り移ったようだった。
もう一度、のことを頼むと告げて、リヴァイは去っていった。
いつもは堂々として大きく見える背中が、どんどん小さくなっていく。
ペトラのことを偉いと言ったリヴァイは、自分の何を偉くないと思っているのだろうー。
それは、自分は出来る限りには近づかず、そばにいてやろうとはしないことに関係しているのだろうか。
苦しくなって、ペトラは自分のシャツの胸元を握りしめた。