【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第35章 ◇第三十四話◇友人達の強さ【調査兵団入団編】
2人でいることが多いことから、以前から異例の新兵コンビと呼ばれていたらしいが、昨日、壁外移動中に地面から現れた多数の巨人討伐の功績を称えて、異例から最恐に名称が変換されたということだった。
呼び名はとても安易だし、可愛くないし、褒められている気はしないけれど。
でも、ルルと2人で同じ呼び名をつけられたことが嬉しかった。
楽しそうに笑っているルルも同じなのかな。
「アイツらは2人になったら無敵になるから近づかないようにしようとか
ヘタれたこと言ってる調査兵がいたので、シメときました!」
「それ!それダメなやつだからっ!」
「えっ!マジ!?」
「よしっ!じゃあ、調査兵団の最恐コンビを極めよう!」
私の提案に、ルルから乗り気な返事が返ってくる。
「ルルが来てくれて、私はすごく楽しいよ。ありがとう。」
「な…、何言ってんの。急にっ。」
驚いた顔をしたルルは、照れたみたいで私から顔を反らしてツンとした態度をとる。
それが可愛くて、私は思わずルルを抱きしめた。
「死なないでね、ルル。」
ルルは、返事をしなかった。
頭に浮かぶのは、シガンシナ区までのルート模索から帰ってきた調査兵達の悲愴な姿。
馬に乗って行ったはずなのに、身体中を布で覆われ荷馬車の上で眠っていたのは、朝までは生きていたはずの仲間に違いなくてー。
それも、1人や2人ではなかった。
これが、調査兵団だけではなく、人類が抱える現実。
不安になって、抱きしめる腕に力が入る。