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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第4章 ◇第三話◇存在しない兵士【調査兵団入団編】


「どうぞ~。」

部屋に入ってくるように促すと、思った通り、モブリットが入ってきた。
だが、驚いたことにその後ろにはピクシス司令が控えている。

「ピクシス司令!わざわざ来て頂くなんてっ。」

すぐに立ち上がり、敬礼で兵団の最高指揮官であるピクシス司令を迎える。
モブリットには、あの女兵士のことをピクシス司令がご存じないかを聞いてきてほしいとお願いしていた。
彼女はきっと駐屯兵達にとっても目立つ存在だと思ったのだ。
まさか、ピクシス司令本人が来てくれるとは思ってもいなかった。

「モブリットから話を聞いてね。
 おそらく、彼女のことだろうと思って、連れてきたんだよ。」

ピクシス司令はそう言うと、少し体を横にずらした。
後ろに誰かいるようだ。
あの女兵士を連れてきてくれたのかと思ったが違った。
確かに駐屯兵だが、彼女ではない。そもそも女じゃない、男だ。

「あの…?彼は?」
「さぁ、あのときあったことを話してくれ。」

おずおずと執務室へと足を踏み入れた駐屯兵は、ピクシス司令に促され、意を決したように口を開いた。
そして、5年振りに巨人が襲来したあの日、自分とある女性との間にあったすべてを話してくれた。
それは、ハンジのありえない想像が事実だったと決定づけても誰も言い返せないような、そんなありえない話だった。
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