【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第32章 ◇第三十一話◇壁外調査初日の洗礼【調査兵団入団編】
アレはなんだろう?
巨人?
凄く大きな何かが、猛スピードで走ってやってくる。
あぁ、やっぱり巨人だ。
戦わなくちゃ。
あれ、超硬質スチールがない。
それじゃ、戦えない。
逃げなきゃ。
え、うそ…。
立体起動装置が壊れてる。
このままじゃ逃げられない。
どうしよう、どうしよう。
大きな手がそこまで迫ってる。
気持ちの悪い口が大きく開いて―。
「!!起きて!!」
「ん~?」
身体を左右に大きく揺さぶられて、目が覚めた。
よかった。
あれは夢だったらしい。
怖かった。
「いつまで寝ぼけてるの!?早く準備しないと遅刻しちゃうよ!?」
「え!?今何時!?」
焦っているルルの顔を見て、私はようやく事態を把握する。
飛び起きた私は、ルルが教えてくれた時間を聞いて、夢であれと願った。