【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第30章 ◇第二十九話◇相応しいパートナー【調査兵団入団編】
午後からの訓練もキツかった。
でも、弱音や泣き言なんて言ってる暇もない。
訓練に必死についていくしかない。
私が生きて帰るためには、何よりもまず実力が必要なのだからー。
「私もそう思うよ。
実力がないとエルヴィン団長だって、ハンジさんの提案を受け入れないよ。」
エルヴィン団長の執務室から帰った私は、今日の出来事をルルに相談した。
あれから、リヴァイ班の訓練には参加していたペトラだったけれど、一度も私と目を合わせようとはしてくれなかった。
オルオには、そっとしてやってくれと言われてしまった。
でも、ちゃんと仲直りしたい。
エルド達は、私が実力で選ばれた配置だと言っていたけれど、私はどうしてもそうは思えない。
「でも…。」
ルルは途中で口をつぐんだ。
そして、私から目を反らしてから、もう一度、口を開いた。
「ペトラ達の気持ち、分からなくもないかな。」
必死に訓練に励んだ日々、そうして掴んだ自分の実力と評価。
でも、それを突然現れた人間は、あっという間に手に入れた。
それでも、同じ立場にいたから、一緒に頑張ろうと思えていたのに、いつの間にか追い抜かれていたらー。
それを、自分でも認めるしかなかったらー。
伏し目がちになっていくルルの顔が、あのときのグンタやエルドの顔と重なった。
「オルオの言ってた通り、
ペトラの気持ちが落ち着くまで待っていてあげた方がいいと思う。」
「…分かった。」
「とにかく、は今はリヴァイ兵長の訓練に耐えて
体力、技術、体力をつけないとね!」
「…そうだね。」
私は大きくため息を吐いた。
でも、今回の任務が、実力を評価して与えられたものでも、そうでなくとも、調査兵として私はきちんと結果を出さないといけない。