【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第3章 ◇第二話◇不本意な兵士達の戦い【調査兵団入団編】
着替えを受け取り、兵舎内の空いている部屋で着替えを済ませると、気の利く兵士を探す。
兵舎の外で待っててくれたようで、すぐに見つかった。
「有難うございました。助かりました。」
「あぁ、そりゃ、どうも。」
素っ気無く答えた兵士は、舐めまわすように私を見た後に、怪我はないかを尋ねてきた。
ないと答えれば、安堵の息を吐いた。
「それにしても、あんな恰好でよく民間人を助けられたな。よくやった。」
「そんなっ、必死だっただけですよ。」
民間人―という言い方が少し引っかかったが、こんな悪夢のような状況の中でも褒められたことが嬉しくて、自慢気になりそうな頭を掻きながらも、緩む頬は止められない。
「で、立体起動装置と超硬質スチールはどうした?」
「部屋に置いてきましたよ。」
「はぁ?なんでだよ。今すぐつけてこい。」
「え?なんでですか?」
「なんでってお前―。」
呆れたように何かを言いかけた兵士だったが、スキンヘッドに髭を生やした男が現れると、口を閉ざし、右手で左胸を叩いた。