【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第168章 エピローグ
「うぉーい!酒を持ってこい、酒~~~!」
ケニーは、ここに来てからずっと酒を呑んでいた。
足元には空になった酒の瓶が幾つも転がっている。
「いい加減にしてよ、ケニー。
まだ式も始まってないのに、どうしてもう酔っぱらってるのよ。」
キッチンからやって来たクシェルは、酒の代わりに水の入ったコップを持っていた。
だが、ケニーは真っ赤に酔っぱらった顔で、酒を持って来いと繰り返す。
「呼んでこいっ!俺に酌をしねぇとはどういうことだ。」
「またそんなこと言って…。リヴァイに怒られても知らないわよ。
それに、には私から、あなたのことは無視していいって言ってあるの。」
「あぁん?余計なこと言ってんじゃあねぇよ。」
「可愛い甥っ子とお嫁さんに構ってもらいたいなら、
意地悪してないで優しくしてあげなさい。」
「俺ぁ、別にー。」
「とにかく、これ飲んで酔い覚ましておかないと、リヴァイに出禁にされるわよ。」
クシェルはテーブルの上に水の入ったコップを置くと、キッチンに戻って行く。
寂しくてお酒に逃げてるのだとクシェルが愚痴る声がキッチンから聞こえてきて、ケニーから舌打ちが漏れる。
そして、彼は不機嫌そうにしながらコップを手に取ると、水を喉の奥に一気に流し込んだ。
ダイニングテーブルの椅子に腰かけ、本を読んでいたファーランが、彼にバレないように苦笑を漏らした。
「エレンのお母さんが作ってくれたお菓子、
食べたかったら、ここに置いてあるから食べてて。」
キッチンからアニがやって来て、ダイニングテーブルの上にお菓子を入れたお皿を置いた。
そこへ走ってやってきたのは、コニーとイザベルだった。
残念ながら、リビングの柱に縛りつけられているサシャは、自分も食べたいのだと叫ぶことしか出来なかった。
誰も彼女を助けようとしないのは、野生動物は解き放ってしまったら最後だとみんな知っているからだろう。
コニーとイザベルに続いて、ヒストリアとユミル、エレン達も集まってきた。