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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第167章 ◇最終話◇、隣には君にいてほしい【運命の決戦編】


白い砂の絨毯とはよく言ったものだ。
あの日、から聞いた海というものが、そのまま目の前に広がっていた。
視界いっぱいに広がる青は、地平線の向こうにも続き、青い空との境界線を曖昧にしていく。
太陽の光が波に反射してキラキラと光る様は、さながらこの世界が生み出した宝石のようだった。
104期のエレン達は、子供みたいにハシャいで、海水をかけあって遊んでいる。
海を知っているライナーとベルトルトまで一緒になって騒いでいて、ついに海の中で対人格闘術でも始めてしまっている。
おかげで、ミカサに海に沈められた馬鹿共はびしょ濡れだ。
その隣では、ハンジまで海に入って、何か生き物を見つけたと驚いた顔で叫んだ。
ミケはゲルガーに海水を頭から掛けられてびしょ濡れになっていて、ナナバが腹を抱えて笑っている。
なぜかオルオは、鋏を持った奇妙な甲羅の生き物に唇を噛まれて悲鳴を上げていて、ペトラはその生き物が怖いらしくて助けもしないで逃げて行った。
その様子を一部始終見ていたエルドは、呆れてため息をついている。彼もオルオを助ける気はないらしい。
そして、エルヴィンでさえも、さっきハンジが見つけた生き物というのを捕まえようと海に入ってしまった。
毒を持っていたら危ないからむやみに触るなと、せっかく忠告してやったのに、奴らは完全に無視だー。

「も見てるか。ずっと楽しみにしてた海だ。」

リヴァイは、が隣で繋いでくれることを願って、左手をゆるく握った。
確かに、地平線の向こうまで真っすぐ続く青い海はキラキラと輝いていてとても綺麗だ。
白い砂の絨毯も、裸足で触れるととても気持ちがいい。
あぁ、でもー。
きっと、隣にがいれば、もっともっと輝いて見えるのだろう。
そのときやっと、誰もが幸せな優しく美しい世界が始まるのだ。
それまでは、どうしても、どうしても、愛おしい笑顔を想って息も出来なくなる夜があるからー。
あぁ、だからどうかー。



【いつか地平線を眺めるなら、
 隣には君にいて欲しい】



ただまっすぐに海を見つめるリヴァイの隣で、その手を握るはとても幸せそうに微笑んでいたー。
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