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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第19章 ◇第十八話◇2人の見た夢【調査兵団入団編】


宴もたけなわー。
いい感じを遠に通り過ぎてしまった酔っ払い兵士達は、酔い潰れてテーブルに突っ伏しているか、悪酔いして騒いでいるかが大半を占めていた。

「巨人を…!巨人を私に…!!実験がしたぁぁぁぁぁああいっ!!」

さっきからずっと耳元で奇行種が叫んでいて、鼓膜が破れそうだ。
モブリットさんらハンジ班の面々が、奇行種こと自らの上官であるハンジ分隊長を必死に落ち着かせようとしている。
だが、奇行種あるあるの予想外の動きによって、今まさに顔面パンチを食らったモブリットさんが涙目になっている。

「というわけで、私は長距離索敵の陣形の弱点をー。」

斜め前からは聞いてるだけで眠たくなるような戦術論が延々と繰り返されている。
私に話しているわけではないのだけれど、次第に大きくなっていった声は、今では店中に響くほどになっていて、聞かないようにする方が難しかった。
このままでは、今夜は夢の中でも戦術論を説かれそうで、とてもツラい。
どうせ聞いてはくれない、と長年の付き合いで自然と身に着いたのか、エルヴィン団長が延々と戦術論を説いている相手は、隣に座るリヴァイ兵長ではなく、反対隣に座るエルドとグンタだった。
だが、残念ながら、彼らはもう1時間ほど前に夢の世界へと旅立っている。

「うぉ~い!おれっさまをだれだとおもっー。」
「うるさーーいっ!」

エルドの隣で夢の世界へ入っているペトラが、酔っ払いオルオを叱ったのはもうさすがとしか言いようがない。
そういえば、ペトラとオルオが始めた兵長への愛情の大きさを賭けた飲み比べは、どちらが勝ったのだろう。
オルオが振り回している瓶は、お酒ではなくてお冷だ。
この様子だと勝負はつかなかったのかもしれない。

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