【金城剛士】超感でぃすてにー【B-project】
第1章 春
今日は朝からバッチリメイク。スーツでなくてジーンズとTシャツ。汚れがついてもいい服装で。地下スタジオの掃除をしようとすると、誰かがダンスしていた。
「わ、綺麗な子。」
2人の男の子が練習をしていた。
さすがはアイドルの卵。みんな若くて顔が良いんだなぁ。
覗きは良くないと思ったので、プールの掃除を先にすることにした。
「ねぇ。トモ。今のひとって。」
「あぁ。竜持。後でご挨拶しないとね。」
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プールの中を擦り、汚れを流し、プールに水を張り、張ってる間に床をモップがけ。サウナの中も拭き掃除して、プール掃除が終了した。
「ここはこれで終了だ。」
軽くかいた汗をポケットからハンカチを出して拭う。化粧が落ちないように優しく。
「ちょっと。」
声をかけてきたのは先程ダンスをしていた2人組だった。
「ここ、もう使っていい?」
「はい。今し方、掃除が終わりましたので、どうぞ。」
「そ。ありがとう。」
いつの間にかわたしの隣にもう1人が立っていて、
「初めまして。管理人さん。僕は倫毘沙。こちらは竜持。以後お見知りおきを。」
と告げ、いつの間にか握られていた左手にキスをされた。
挨拶の仕方がグローバル〜。
「ご丁寧に、ありがとう。では、ごゆっくり。」
ドギマギしていることを悟られないように退散することにしたけど、右手と右足が一緒に出てずっこけた。後ろからクスッと笑い声が聞こえたけど聞こえなかったことにするんだ。涙目。