【金城剛士】超感でぃすてにー【B-project】
第4章 冬
着ていたトレーナーとジーンズをザクザクと鋏で着られ、ほとんどブラとパンツとキャミソール姿になった。先程まで怒りが込み上げていたけど、刃物に対する恐怖しかなくて、身体の震えが止まらなかった。
「その胸の刻印だ。渡し方が分からないならお前の肌を切る。」
そいつがそう言い終えた時、大好きな声が聞こえた。
「ゆかり!!!」
剛士くんが扉を蹴破って入ってきた。
「お前ら何してくれてんだ!!」
私を抱き締めながら怒鳴る剛士くん。混乱しながらも涙が止まらなかった。
明謙くんと弥勒くんが男たちを〆て、遙日くんが縛り、唯月くんが警察を呼んだらしい。
「剛士、こっちは任せて。」
「剛士くん、ゆかりちゃんのことお願いしますよ。」
明謙くんと遙日くんがそう言って、出ていった。
「ゆかり、痛かったろ……今解いてやる……」
「何されたんだ?何処触られた。言ってみろ…」
優しく問われて、涙を指で掬われる。
ショックで、震えて声が出ない。でも、剛士くんの優しさで、徐々に息が整ってきて、心も落ち着いた。
「剛士くん……キスして。」
ダメだとわかっていても、好きな気持ちが止まらない。
剛士くんは一瞬目を丸くして、それから目じりを下げた。
「辞めてって言っても、辞めてやんねぇから……」
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「あ……んっ……ふ……ぁ……んっ……」
長い長いキスをして脳みそが解けそう。歯列をなぞられ、背筋がゾクゾクする。唇を舐められたり、舌を吸われて、眩暈がする。こんな気持ちのいいキス、初めてで気づけば生理的な涙が出ていた。
「全部消毒してやる……」
そう言って剛士くんは縛られていた腕、脚、軽い切り傷の着いた太もも、そして刻印のある胸にキスの雨を降らせた。剛士くんがくれる甘い刺激はどれも気持ちよくて、いちいち感じてしまう。
「あぁ……あっ…剛士く、ん…」
「可愛い。」
気づけばパンツが外れていて、元々切られていたけど、産まれたままの姿になっていた。
「あっ……剛士くん……恥ずかしいよ……」
顔を覆うと、腕をどかされる。
「ゆかり、綺麗だ……」