【金城剛士】超感でぃすてにー【B-project】
第4章 冬
ある日。
「ちょっと備品の買い出しにホームセンターへ行くんだけど……」
「はいはーい!俺が行きます!」
遙日くんがキラキラしすぎてホームセンターがザワついている……
「細く見えるけど力持ちなんだね。荷物持ちありがとう。」
「一応ハーフだからね!その辺の男より筋肉あるよ?」
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また有る日。
「夕飯の買い出し行きたいんだけど……」
「僕、一緒に行く…………」
スーパーにて。
「ゆかりさん、いつもいい匂い……」
「ひゃっ!」
唯月くんの冷たい鼻が首筋に触れて、大きな声を出してしまった。
「新婚さんかしら?」
「やーね、こんな明るいうちから。」
ご近所さんに噂されてるっ!!
買い物しづらいよ〜〜〜!
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「最近やつれてね?」
「…そー見える?」
毎日の買い物で疲れてるのかな……ありがたいけどね…
夜、スタジオで剛士くんのギターを聴きながら会話をする。
毎週恒例になっている行事。
「なんか最近、不審者が出るらしいから。バンビ達がガードしてくれてるの。」
「あぁ……ゆかり、あんま無理すんなよ。」
「剛士くん、ありがとう。」
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翌日。
エントランスで落ち葉を掃除していたら、見知らぬ男性に道を聞かれた。
「そのバスなら、向こうの大通りにバス停が……」
口元にハンカチを押し付けられ、目の前が真っ暗になった。
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目を覚ますと、古い施設の一部屋にいた。学校?病院?今は使われていないことだけはわかった。
窓はなく、今が昼か夜かもわからなかった。
「目を覚ましたな。さぁ、刻印を渡せ。」
「刻印……?存じ上げませんが。」
手脚を縛られている。身動きが取れない。
「お前が未来人だということはわかっている。刻印を使ってここまで来たんだろう。その刻印は人に譲渡することが可能な筈だ。さあ渡せ。」
「本当に、知らない!離せ!ここから出せ!」
訳の分からないことばかり言われて、いやわかるのかもしれないけどこの状況で冷静になれるはずもなく、力の限り怒鳴った。
「ではお前の肌を削ぎ落としてでも手に入れる。探せ。」
気づけば男の周りに3人仲間が増えていた。
「やめて!いやーーっ!!」