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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第2章 彼のご挨拶








玉子焼きに唐揚げ、マカロニサラダとタコの酢の物、温かいお味噌汁


久しぶりに食べる母の料理に本当に帰って来たのだと安堵して泣いたのは言うまでもない



今はスマホの写真を家族に見せながら思い出話に花を咲かせている


見たこともない動物や魚達、異国的な街並みに食文化



母と弟は異世界に興味津々で私の話を本当に楽しそうに聞いてくれた


私は彼との沢山の思い出を楽しく話せている今が本当に幸せで仕方なく


父はいつもより沢山お酒を飲み彼はそんな父と共に日本酒をあけた





22:57




楽しい宴はお開きとなり、私達は改めて帰路に付いていた


街灯に照らされて落ちる影は二人分なのに閑静な住宅街には私一人分の足音が鳴る



「なんか私ずっとドキドキしてます………イルミさんいきなり結婚の挨拶始めるしびっくりしました」



見上げた夜空からチラリと隣を盗み見れば交わった視線が反らされて彼は真っ直ぐ前を見据えたまま言を紡いだ



「此方に来る前から沙夜子の両親にはちゃんと挨拶しようって考えていたから。」



夏の夜道に凛と静かな声が染みる



「…………いつからそんな事考えてたんですか……?」


「沙夜子にプロポーズした時くらいかな。」





何だか泣きそうだ



今日を振り返って見れば幸せの連続で私は泣いてばかりだった


そして、普段は胸の内を語らず何を考えているのかわからない彼が本音をさらけ出した今

私の胸は心底幸せで満たされていた


本当にずっと私達の気持ちはひとつだったんだ


まだ見えもしなかった未来に永遠を誓ったあの日から私達はずっと同じ方向に歩み出していたんだ






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