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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第13章 タタリネコ







次いでやって来たのは予約していた陶芸体験

所謂ロクロを回してお皿を作るやつだ


今回私達は湯飲みを作る事に決めたのだが人生初のロクロは思いの外困難を極めた…………


絵付けの際、内心爆笑していた罰なのか何なのか私は微妙な力加減を見出だせずに奇妙な物を造形してはまた一から作り直している





一方彼は………………何て美しいんだろう



いや、そこかと思われるかもしれないが普段艶やかに揺れる長い髪が緩く後ろに纏められた事ではっきりと見える横顔は恐ろしい程綺麗なのだ


スラリと高い鼻筋に長い睫毛が伏せられて気だるさを含んだ眼差しは真っ直ぐ手元に向けられている

凜と背筋を伸ばした姿勢から溢れる気品と俯きがちなその表情にはどこか妖しい色香が漂っている筈なのに

どこか冷たさを感じさせる不思議な魅力が彼の周りを漂う空気すらも変えている様に見えた


大きな手、長い指で作り上げられる湯飲みは見事にそれらしい形になり

その器用で繊細な手の僅かな動作からもほんのりと色が香る



そんな彼に見惚れている内に私はまた何度目かもわからない失敗をして


「何作ってるの?」


なんて知っている癖に瞳を細めて意地悪に笑った彼の姿に私はチカチカと目眩を覚えて


「…………大きめの湯飲みですよ」


どう見たってお茶碗にしか見えない物を前に朦朧と紡いだ



「ふーん?」



余裕綽々な彼が今度は目にも眩しくふわりと微笑むものだから指先にまで巡った脈は手元を狂わせて大きな湾曲を作ったのだった






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