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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第13章 タタリネコ




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素焼きの茶碗を二人で選んで私達は絵付体験をした

自分だけのオリジナルデザイン!なんてワクワクしながらも私は和のテイストを重んじて紅葉柄を描いた

内心、これを夫婦茶碗に出来たら素敵だなぁなんて妄想していたけれど

隣で黙々と作業に勤しむ彼の独創的なタッチを見て止めた


彼は何もかも完璧で素晴らしい人だが人間ひとつは欠点があるもので……………


絵心に関しては皆無である




「私、紅葉柄にしてみました……イルミさんは……?」


「ネコ。」



私は彼の手元に視線を落としてそれらしく頷くのが精一杯だった


憎しみに囚われては駄目、と巨大なイノシシに懸命に叫ぶ少女が脳内に浮かぶ


(……………絶対タタリ神の間違いやろ)



ものの○姫の冒頭でインパクト抜群に登場するあの黒い化け物



それにしか見えない………っ




しかし彼曰く猫なのだ


何故猫を選んだのか、はたまた本当に猫なのかも定かではないが

当の本人は至極真剣に筆を動かしていて



「凄い迫力ですね、祟…………猫」


「タタリネコ?」


「え、私そんなん言いました?」



そのギャップに吹き出してしまいそうなのを懸命に堪えた


焼き上がり、発送は一ヶ月後との事で手元に持つのはまだまだ先だが実に楽しみである




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