• テキストサイズ

ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第13章 タタリネコ







見上げればそよそよと揺れる木々が淡い緑を付けていて心地好い


付○峡は自然公園の一部らしく、人の手がほとんど入っていないのだ

更に森林浴100選にも岐阜県の名水50選にも選ばれた場所なのだそう



流石に空気が美味しい…………



マイナスイオンをたっぷり浴びて胸一杯に広がる自然の香りが何とも爽やかだ


途中設置されている休憩所を通り過ぎ



「葉っぱが綺麗ですねー」


「木だね。」


「木……木ですね」


「…………。」


「お、鳥が鳴いてますよ!どこでしょう……?」


「……方角的にはあっちかな。」


「流石イルミさん!」



なんてポツリポツリと会話を交わし

時折立っている看板を頼りにグングン進んだ私達はあっという間に不動滝と仙樽滝の別れ道へとやって来ていた


はからずも暫し見詰め合った私達だが順路1の方向へ足を向けた彼の姿にクスリと笑ってしまう

彼は本当に真面目な人だ

どっちから、なんて話す事無く即決で順正のルートを選び進んだのだ


どうせ後から戻って来るし順番が違うだけで両方見るのだから、という思考もあっての事だろうけど

然も当然とばかりに迅速な行動を開始する彼の根本の部分が垣間見えた気がして大変微笑ましかった


朝露の苔がキラキラと輝く丸太橋を渡れば聞こえる水音



木と木の隙間から見えた不動滝は想像よりもずっと透き通ったエメラルドグリーンだった



「うわぁー!!めっちゃ綺麗ですね!」


「そうだね。」




インターネットで発見した事から写真が加工されていて……なんて少し考えていた私だけど

今目の前にしている光景は嘘偽り無く本当に美しいものだったのだ


自然の迫力を見せる水飛沫と涼しげに流れる川は何処までも美しい……


流石は全国に認められた清流、一見の価値は十二分にある素敵な所だった





/ 341ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp