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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第12章 瓦、彼方へ




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私はサラダパンを彼は明太フランスを朝からワイルドに二つも食べた


そして現在、



09:45




長浜港を出発した小型フェリーにて私達は竹○島を目指していた


港を出発して約15分、海と見間違う様な広大な湖を水飛沫を立てて行く船に揺られて私はその景色に夢中になっている


竹○島とは琵琶湖に浮かぶ島のひとつで何でも島全体がパワースポットらしい

雑誌を見ていなければ知らなかったその島は"神のいつく島"と呼ばれる、お寺と神社が集まって点在する凄く有難い場所なのだ

何でもない平日という事もあり乗客は私達の他、年配のご夫婦や一人旅の人とチラホラ居合わせるくらいで活気こそ無いものの、これくらいゆっくりしている方が気楽な気がする


真夏程とは行かないけれど清々しく青い空が反射して太陽に輝く湖


そしてその前方に侵入を拒む様に岩肌を見せる島が小さく見えた



「見えて来ましたよイルミさん!」


「本当だ。」



………あたかも眠っていた事を感じさせない声を放った彼だが私は知っている


窓際ではしゃぐ私の隣で腕組みをした彼は大きな目を開いたまま眠っていたのだ

外出先で辺りを警戒するのは癖らしくしっかりアンテナは張られていて即座に反応は返って来るものの

彼は時々こうして仮眠を取ったりしている事を私は知っているのだ

彼は案外朝に弱いし、私に付き合ってお昼寝してくれる辺り眠る事自体は好きなのかもしれない

眠るのは身体を休めて体力を温存する為だと以前話していたし好きと言うより此方も僅かな隙間に回復する癖の方が正解かもしれないが…………


振り返って見た彼は到底寝起きとは思えない淡白な顔で遠くの島を眺めていた






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