ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第9章 夏の夜の話
「ひゃあぁっ!待っ……あぁっイルミさんんっ………!」
懸命に首を振る私の願いは届かず唇を激しく奪われ、体重を掛ける様に深く腰を沈めた彼は容赦無い旋律を再開した
愛している、と何度も伝える様に情熱的に求められてしまえば何もかも溶けてしまいそうに熱くて
もう何が何だかわからずに生理的な涙を流して何度目かも知れない強過ぎる刺激に身体を震わせる頃
不意に上体を上げた彼に脱力したまま抱き掬われて胡座の上に座らされ結ばれたままの身体に先程までとは違う快感が走った
「んぁっ!………はぁはぁ……イルミさん……お願い……ちょっと待って」
向かい合い見詰め合った私達
普段汗をかかない彼の額から一筋の汗が流れ落ちてその色っぽさにクラクラとする
「じゃあ沙夜子が好きなように動いてみる?」
「…………え……」
身体は彼に翻弄されて与えられるままに脚に力が入らない
然り気無くもサラリと上半身を隠していたパジャマを剥ぎ取られて羞恥に駆られる私に更なる羞恥を自覚させた彼は実に悪戯に眉を吊り上げた
ドキドキと胸が騒いで恥ずかしさに消えてしまいそうになる
戸惑いと羞恥の合間ですっかり力が抜けた身体では巧く動けず彼は満足出来ないかもしれない……なんて真摯に考えていた私に
「ま、今日は無理だろうから次回頑張ってね。」
彼は恐ろしい程妖艶に笑って見せた
途端に腰をがっしりと固定されて突き上げられてしまえば再び漏れる喚声
また一滴汗を流す彼は揺すぶられるままの私を心底愛しそうに見詰めて
私はそれだけで途端も無い幸福に溺れてしまうのだ
「……っ、……沙夜子」
優しく情熱的な声が肌を震わせて想いが溢れる
「イルっミさん……んぁあっ大好き」
私は彼に想いを乗せたキスをした