ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第9章 夏の夜の話
脚の間を割り入って控え目に主張する場所を指先でグリグリと刺激されてしまえば目を瞑ったままでも目眩がして
まだ触れられてもいないのに厭らしく漏れ出した愛液が塗り付けられれば静かな部屋にやけに響く
唇を噛み締めてみても震える腰と漏れる喚声
絶頂が近付いて汗ばむ身体からタイミングをはかった様に離れた指は今度は体内を探る様に身体に押し入った
「ふぁっ!?あぁぁっ………!」
長く骨ばった指が只挿入されただけで目の前がチカチカとして駆け抜ける快感は簡単に絶頂へと導いて
痙攣して震える身体は浮遊感に見舞われる
そんな反応を確かめる様に体内で静止した指は私の呼吸が整う前にゆるゆると刺激を開始し敏感な部分を的確に狙う
絶頂の余韻を多分に残した身体は先程よりも過敏な反応を見せて、そんな私のお尻に押し当てられた彼の熱いものに心音が身体中に響いた
ゆるゆると出し入れされてうねる腰
耳穴を犯す様に熱い舌が水音を立ててその合間に淫靡な囁きが鼓膜を揺らした
「沙夜子、早く起きてくれなきゃ挿れられないんだけど。」
途端に開いた唇は糸が切れたみたいに懸命に言葉を紡いで
「んんっぁあ、あ……っ!イルミさ、んっ……私……起きてる……んあ!」
開いた瞳に映る景色は反転し、この時初めて彼の表情が見て取れた
「あ、そうだったの?」
意地悪に細められた瞳と全て知っていると言わんばかりの妖艶な唇はあっけらかんと白々しい嘘を吐く
艶やかで長い髪が頬を撫でれば彼の美しい顔が間近に迫った
「このまま続けていい?」
答えなんてわかり切っているくせに雄の眼差しを隠そうともせず熱っぽく漏らした彼に小さく頷けば
噛み付く様に唇を奪われたと同時、押し入った熱い圧迫に私は目の前が真っ白になって呼吸さえままならず彼の背中に爪を立てた
ギチギチと最奥まで圧迫する熱はそのまま動かず只舌を絡め取られて必死にしがみつく
唇と唇を重ねた合間から漏れる吐息は酸素を求めて、苦しさに彼の胸を力無く叩けば
漸く離れた彼は実に妖艶に私の唇を舐め上げた