ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第9章 夏の夜の話
パジャマの中を這う大きな手が胸をやわやわと確かめて
背後からがっしりと抱き寄せられた身体は逞しい腕に身動きを封じられていたのだ
突然意識が覚醒して目を見開いた私だが首筋に感じる熱い呼吸にぎゅっと目を瞑った
途端に忙しなく高鳴る鼓動
そんな素振りなんて全く無かった筈なのに………
私の頭は軽いパニックを起こして固まったまま動けなくなった
その間、やわやわと確かめていた手は意思を持ち胸の先端を引っ掻いて
ビクリと素直に反応した身体に指先の動きが静止する
彼は私が眠っていると思っているのだろうか
だとするならばいつ起きていると白状するのが正解なのだろう……
熱い舌が動脈を伝う様に首筋を舐め上げては唇を推し当ててチクリチクリと甘い痛みを与える
そして静止していた指先は刺激を再開した
的確に引っ掻いたり弾いたりされる中で懸命に声を抑えるけれどビクビクと反応を抑えられない身体
「はっ………んん………んぁっ……」
耐えきれずに漏れるはしたない吐息に彼がクスリと笑った気配がしてゾクゾクと背中が震える
きゅっと摘まみ上げられては弾かれて胸への執拗な刺激と首筋への愛撫は続き
額から汗が流れ落ちる頃、漸く解放された身体に起きていると告げるなら今だと決意したのも束の間
パサリとTシャツを脱ぎ捨てる音が聞こえて私は再び固まってしまった
………彼が衣服を脱いでいる気配………
ずっと早い鼓動が更に早まって爆発しそうに身体が熱い
ぎゅっと目を瞑ったまま耳を傾けて多分一糸纏わぬ姿なのだろうと考える一瞬
再び背後から私を抱き締めた彼は簡単に侵入出来るパジャマのズボンの中へと腕を伸ばした
絶え間無い刺激に彼を覚えた身体は期待していると言う様にしっとり濡れたショーツを彼の長い指がなぞれば
甘い快感が身体を走り腰がビクビクと跳ねてしまう事が死ぬほど恥ずかしい
それでもタイミングを見出だせず懸命に唇を閉じた私だが
今度は私のズボンを下着ごとスルスルと脱がされてしまって直接触れられてしまえば自身のものとは思えぬ甘い声を抑える事は出来なかった
「ひゃあっ……!あぁっんぁっ!」
絶対に気付いている
最初から私が起きている事なんて
だけど彼はそれを楽しんでいる様だった