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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第43章 知人に会う話








「私ね、イルミさんの事好きになったのめっちゃ早かったんです」



「……え、そうなの?」



「でもイルミさん気付いてたでしょ?」



「……………。」




私の涙の告白に「言っちゃったね」なんて返しちゃうくらいだから、きっと私の気持ちは全てお見通しだったのだろう………と思っていたけれど




「確信したのは秋頃だよ。」



予想外の返答に変な声が漏れた




「そうやったんですか?!?!」


「うん。」


「えぇ〜……私てっきり最初からバレバレやったんかと………」



今自分自身の行動を振り返ると何故あれでバレないと思っていたのか不思議なくらい日々全力で好きを体現していたように思う

しかし彼が私の好意を確信したのは私達が出会ってから半年以上経ってからの事だったのか………

………彼はマイペースだけど慎重な人、私に触れる手がいつも確かめるように優しいのもそれ故だろう

人の機微を見逃さないのに慎重だからこそ私から好意を感じてもそれが恋心だと確信出来なかったのかもしれない………なんて考えていた私の隣で彼は心無し楽しそうだ



「……ふーん?」



なんて呟いた彼は唇を意地悪に歪めて言を紡ぐ



「で、いつから好きだったの俺の事。」



なんて照れる素振りも無く堂々と問うや否や、私を観察するように細められた瞳に頬が熱くなる

自分から話を振った手前言い渋る気は無いけれど、どうにも楽しんでいる様子の彼を前に先に本来の疑問をぶつける事にした




「…………そんな事言うイルミさんはいつから……その、わ、私の事好きになってくれたんですか?」




バクバクと騒がしい心音に目を合わせている事もままならず、自然と声も小さくなる

あの日々で見て感じた彼の姿には確かに好意があったのだ

………それが彼の中で恋に変わったのはいつ頃だったのだろう


…………何だか告白をした学生みたいな気分だ






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