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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第42章 ビーチの主役








後部座席を振り返れば娘は私の答えに納得したのか、お気に入りのぬいぐるみを持ち上げて流れる車窓に合わせて懸命に走らせていた

随分明るく天真爛漫に育った娘は想像力の豊かさも私譲りらしい



その隣で私をじっと見ているのは1歳半になった息子だ

息子は成長と共にその風貌に益々彼の面影を漂わせるようになった

サラサラの黒髪に猫目がちな瞳、年相応にぷっくりしたその頬には彼も同じ年の頃はこの子みたいだったのだろう……なんて想像してニヤニヤしていると

息子はポツリと「………ブーブー」と漏らした


そして外された視線の先、座席下に転がったミニカーがあった

娘がこれくらいの頃だったなら大声で主張していた筈なのに、姉弟でも全く違うのだから面白い



「愛菜〜陽葵がブーブー落としてるから取ってあげて!」


「はぁい!」


「陽葵ちゃんとありがとう言いや」


「……ありゃとう」



いつの間にか街を抜けて随分のどかな町並みになり、山道に差し掛かる頃には子供達は眠っていた



……………………夏って最高だな……………



隣の彼をチラリと盗み見れば目に眩しい肌に心音が高鳴った


……………………夏になると彼はTシャツを着る


そんなの当たり前じゃないかと思うかもしれないが、普段露出の少ない彼の頼もしい腕が惜しげなくお披露目されているのである


…………………そんなの最高じゃないかッ!!!!!!


私は鼻息と共に興奮を鎮めつつもう一度彼を盗み見て脳内で叫んでいた



(その筋肉と血管は最早罪でしょうイルミ様ッ!!!!!!!!!!!)





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