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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第41章 彼が選ぶもの






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その後、路地を抜けて大通りに出た私達はあるお店を目指していた



季節はすっかり冬になり、私の世界程では無いにせよ寒いには違いない


12月と言えば私の生まれた月であり、直にクリスマスがやってくる

この世界に私の世界のようなクリスマス文化は無いと知っているけれど、世界を行き来する子供達には是非私の世界のサンタ文化で育って欲しいのだ



と言う訳で、本日は子供達へのプレゼント購入と私の誕生日祝いを兼ねて彼が連れ出してくれたのである


きっと彼は、この街に到着した際の私がこの美しい街並みに大はしゃぎしたので今の拠点にいる間に祝ってやろうと考えてくれたのだろう


優しい気遣いを噛み締めつつ、軽い足取りで歩を進める


目的地が一体何処にあるのか知りもしないけれど、マッピング能力に優れた彼が隣にいれば平気だ!


違和感なく通り過ぎる馬車や、露店で売られるホットワインは見ているだけで楽しくてワクワクしながら歩いていると



「到着。」



彼は一軒のお店の前で足を止めた




「はぁ~!おもちゃ屋さんまで可愛いんですね!」



先程のお菓子屋さんとはまた違う大きなそのおもちゃ屋さんは、これまた可愛いレンガ造りでヨーロピアンレトロな雰囲気が漂っている


フランス扉を開けばカランカランと鳴るベルの音


おもちゃ屋さんって何故こんなにワクワクするんだろう…………!


そして何より……………クールな彼がおもちゃ屋さんにいるレアな状況……!!


これは俄然見逃せない光景である……



クリクリの瞳だけで店内を見渡した彼だが、然程興味は無い様子だが可愛いテディベアに囲まれている姿はとんでもないギャップを生んでいる


所帯染みた所が全く無い見目麗しい彼がおもちゃ屋さんに佇んでいるのだ


一体何をお買い求めで………?と問いたいくらい、もうそこに立っているだけで不思議な光景であった





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