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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第40章 ファミリーの庭園



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ジュージューと焼けるお肉にお野菜、沢山用意された調味料に飽きる事無くBBQは進行する


場所見知りも無い娘は物珍しさにキャッキャとはしゃいで普段より沢山食べている




「つうつぶ!」


「コーンはまだ熱いから待って。」


「はぁい!」


「愛菜ちゃんは偉いなぁ〜!」


「うん!」


娘ご所望のコーンを冷ましつつお肉を頂く



「ん〜美味しい〜イルミさん美味しいです!」



口の中で甘く溶ける脂は上品で臭みが無く頬が落ちそうなくらいだ…………



「うん。」



きっと彼からしてみればこれが標準的な肉質なのだろう、特に表情の変化は無いけれど次々に焼いては胃に消えるスピードが凄くて笑ってしまった


上品な所作で唇に運ばれる肉、しかし意外にもワイルドに黙々と食す彼の食べっぷりは気持ち良い


なんて、彼の魅力にひとり頷きつつもそろそろ息子のミルクタイムだと思い出す




「陽葵もご飯にしよっか!」



ソファーの上で身動ぎひとつせず寝転んでいる息子はやはり瞬きもなく空を見ていた



「……………ねぇイルミさん」



「何?」



「この子……大人し過ぎません……?大丈夫でしょうか……」




抱いてみてもやはり変化の無い息子はオムツが濡れると泣き、お腹が空いたら泣き、後はとにかく眠っている

そしてそれ以外に起きていたとしても特に何も無ければ泣きもせず静かにキョロキョロしているくらいで、たまに起きていたのかとこちらが驚く

自己主張がしっかり目だった娘は夜泣きも酷いものだったが息子は夜泣きすら全く無い

その違いに不安を覚えるのは当然の事だろう


抱いて見せると彼はチラリと息子へ視線を落とした後に普段通りの間の抜けた声で言った




「眠ってるだけだし平気だろ。」




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