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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第40章 ファミリーの庭園








……………………なんて自分の世界に浸ってみた訳だが………………



彼が用意してくれたBBQの会場は恐ろしく優雅であった

青空の下に広がった白が眩しい石畳、野外なのが嘘みたいな革張りのソファーに上質なテーブル

美しく切り揃えられた生垣や庭木に、花壇に今が見頃なのか満開の見慣れない花が鮮やかに咲いている

BBQという言葉に似つかわず、どちらと言わずともティータイムを楽しむ為の庭園だと言われた方が頷ける素敵な空間


見渡せば広く運動場程ありそうな庭園に私達家族だけがいて、庭園の中央には丸い形が何だか可愛いプールまで付いていた


しかしここがBBQ会場なのだと裏付けるようにバイキングみたいにズラズラと並んだツヤツヤの野菜や、サシの美しいお肉

そして極め付けに中央のプールに魚介類が泳いでいたのだ

プールの中で活き活きと活動するカニやらエビやら魚に貝を見た私は驚き過ぎて笑った


それを横目に見た彼は私が喜んでいると思ったのか「どれでも好きなのを選ぶと良いよ。」なんて随分と得意気であった




……………彼が常軌を異したセレブである事は知っている


現に今宿泊している拠点のペントハウスだって5LLLDDKKみたいな訳の分からない豪邸だ

私の世界でも誕生日にシェフを雇ったり知らぬ間に車を購入していたり凄いセレブ風が吹く事もあるけれど、それでもここまでではないしボロアパート住まいで幾分慎ましやかだ


……………これはきっとあれだな………以前2人で開催したBBQがヨークシンのホテルの屋上で、その時も顎が外れそうな豪華絢爛ぶりだった

あの時私が指摘しなかったから…………BBQはこういうものなのだと間違えて覚えてしまったに違いない………

それを証拠に彼は私と過ごした年越しを学習し年越し時にはカップ蕎麦を食べるしすき焼きを食べる………更には薄まったそうめんのツユを飲んでしまう………

庶民丸出しの私を見てそういうものだと学習したからだ


故に開催されてしまったこのBBQレベル100豪華絢爛verもあの時私が指摘せず受入れてしまったからなのだ





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