ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第40章 ファミリーの庭園
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11時32分
めちゃくちゃに張り切った私の身支度は驚くほど早かった
そもそも彼と優雅な休日を過ごすべくメイクがバッチリだった事もあり、目に優しそうだとリラックス効果を狙って選んだ深緑のワンピースから汚れを気にせず、それでいて大人可愛いオーバーサイズのパーカーとジーンズに着替えた程度だ
癖をいかしたゆるふわセットでラフ過ぎない女性感を演出、控え目に塗ったリップは水に強く落ちないと噂の潤艶ピンクで武装した
私は母になり彼は父になったけれど、それ以前に私達は愛し合う男女なのだ
いつの時だって彼に可愛いと思われる事に全力である
私と揃いのリップを付けたがる娘はそんな私の影響なのか可愛いに貪欲だ
「愛菜もかぁいいする!」
拙いながらもそう言って輝く瞳は乙女である
然りげ無く無害な薬用リップを塗ってあげると嬉しそうに彼へ見せに行ったが「ふーん」と返された薄い反応に娘は早くも適応していて凄いなぁと思う
彼は子供とも人間関係を築くように別け隔て無くクールで普遍的な対応を取るのだが
どれだけ彼に「あっそ」「はいはい」とあしらわれようともキラキラ笑顔で「おとぅしゃん!愛菜ちゃんかぁいい?」と絡みまくるのである
娘にはそのまま強い女子に育って欲しい
そして私の腕に抱かれる生後半年になる息子はと言えば、本当にまんじりともせずにじっとしている
「陽葵〜BBQやで〜」
なんて高い高いしてみても息子は瞬きもせずに大きな瞳を開いたままリアクションが無かった
しかしそんな姿も愛おしい………というか……私偉大過ぎる…………っ!
私似だけれど彼の面影を感じさせる娘はきっと美人さんに育つに違いない!!!!
そして少しだけピョンと跳ねた髪に私の面影を感じさせつつもそのパーツは彼とそっくりな息子……………そう私は彼のクローンを爆誕させたのである!!!!!
グッジョブ私!!!!この世に彼の美貌を残しただけで私の人生は偉大であったと何かの賞を受賞していい偉業ではないだろうか!?!?
勿論子供達は平等に可愛い、そこの所は大前提として何だか成し遂げた感が半端なかったのである