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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第33章 ニックは見ている






すっと細められた双眼にドキドキしながらもチラリとニックへ視線を流してみると、やはりニックは綺麗な瞳でこちらを見ていた






いや、ニック何か言わんかーーい!!!





今朝堂々とお肉のお代わりを催促したニックはかなり肝っ玉の座った性格だった

苛立ちを隠そうともしない彼だが、同行させる為に渋々ニックのイカダ作りを手伝っていた際も「アナタやった方がハヤイからニック寝ル」等と笑顔で発言

結果、静かに切れた彼からシンプルなローキックを食らっていた

多少吹っ飛んだニックだが「アウ!びっくりシタ〜冗談冗談ダヨ〜」なんて言いながらヘラヘラしていたのでめちゃくちゃに手加減されているのだろうけど

威圧感全開ピリピリモードの彼にあんな事を言える度胸を持ち合わせているのである…………





何故なにも言わないんだニック!!!!今だ!!!!今だろ!?!?!?



今朝みたいなノリで『入れて〜』と言うタイミングだろ………っ!!!!!!





「あ、えっと…………何、と言うか………」





ニックはただこちらを見ている



無言の数秒の内に彼の眉間にシワが寄る


ジワリジワリと浮かぶ汗







「イイなぁ〜ニックも入りタイなぁ〜」



「そ、そうやんなニック!ほらイルミさんニックも入りたいって!」




途端にジャッと響いたジッパーの音、テントは瞬く間に彼の手により完璧に締め切られていた







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