ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第31章 馬鹿は黙って漕ぐ
10月17日
娘が生まれてからというもの全てが手探りでほぼワンオペで育児をこなす私はその目まぐるしさに日々追われていた
しかしそれ以上に娘の成長は私の心を癒やしてくれる……ありがとう……可愛いマイエンジェルフォーエバー……
そして彼が帰宅したならば私はその度に浮かれ気分で背中に羽根が生えたみたいに心がフワフワしている
子供が生まれたら夫婦は変わってしまう…と良く聞いたけれど私は何ひとつ変わらず彼に恋している
私は彼の見目麗しさ、逞しさ、優しさ、とにかく存在しうる全てを愛で、彼はそんな私に呆れながらもクールに私を愛してくれている……と思っている
娘に対しても普段の淡々とした喋り口調は変わらず「ゲップするなら今にしな」なんて無茶を言いながらも、接している雰囲気から育児についても満更じゃ無さそうだ
彼は育児に関しても的確かつ器用であった
その理由を「弟の世話で慣れてる」と話してくれたけれど高貴な貴族のご子息である彼が本当に赤子の世話をしていたか甚だ疑問だ
多分本や何やらから情報を収集してそれを実践してくれているのでは……と思う
他にも彼は娘が真夜中に何時間も泣き叫ぼうがミルクやオムツを交換したら後は放置しろと言う
同室が基本の日本人からは考えられない事だが、そう言えばアメリカ何かの諸外国では赤ちゃんモニターなる物を設置して基本的に別室で眠るのだと映画等で知識としてはあった
彼の世界での文化もそういうものらしくランさんからも赤ちゃんモニターをプレゼントされた
もしかしたら彼は過保護な親になるのでは?なんて想像していたけれどどちらかと言えば対人関係を築いているように見えるのだ