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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第25章 運命のその日







…………………違う……………こんなのは間違っている…………


彼は何も悪くない

彼は私の気持ちを汲み、しっかりと意思を確認した後に計画的に行動した

確認も無く無責任な行動を犯したのでもあるまいのに私が彼を責める理由なんて微塵の一つもない


……………これじゃまるで私が望んでいなかったみたいじゃないか…………




「……あの、……ごめんなさい」


「何が?」


彼は普段と変わらぬ風に小首を傾げたけれど私にはわかった



私は彼を傷付けてしまったのだ


私の言動、声色、表情


彼が様々な事から私の感情を汲み取る様に私も彼の些細な変化を汲み取る



「違うんです………」


「………だから何が。」



ぎゅっと拳を作って今度は私も彼を真っ直ぐに見詰めて唇を開いた



「私、そんな大切な事覚えてない自分のポンコツ具合にムカついたと言うか……ちょっと悲しかったと言うか………」



ゆっくりと言葉を紡ぐ私を彼は静かに見守ってくれている


そりゃ事前に「さぁ作るぞ!」とわかっている方が心積もりは出来るかもしれないけれど

そもそもその気でも、いつその時が訪れるかなんて正確な事は誰にもわからない

直ぐに奇跡が起きる……なんて、それこそ彼にもわからない事で

その奇跡が私に舞い降りたのならそんな幸せな事は無いだろう



「……とにかくイルミさんに怒鳴ったつもりはほんまに無かったんです………すみません………ただ、私的にはいきなりやったしびっくりしちゃって………」


「うん。」





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