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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第22章 美景







「ま、今日も飲んでくれ」


ニヤニヤしながら私をソファーへ促すクロロさん「へへ、いただきます!」なんて謎のキャラを保ちながら腰掛けた私はピエロを演じる哀れな女だ

きっと酒さえ飲ませておけばヘラヘラとご機嫌でいるとでも思われたに違いない


……………そうに違いない!!!!!



何故ならクロロさんは私をソファーに促しながらも彼の座っているダイニングテーブルへ戻って行ったからだ

ソファーとダイニングテーブルの距離は大体4m……



普通一緒に飲もうと言うのなら、この少人数でダイニングとソファーに別れる事は無い


私同様に出されたグラスを大きな手が持ち上げるのを凝視する


何かがおかしいと気付けても一体何が始まるのやら……

おそらく私は彼を呼び出す為に使われた挙げ句に用済みだと言う苛立たしい状況だけは察した


彼に叱られた上にいきなり除け者扱いなんて散々だ…………


しかし私の口から文句が垂れ流しになる事は無かった


通常から人を寄せ付けない彼等の雰囲気が今は一層寄るな、と言っている………


何なんだ……………っ


アダルティーな雰囲気でグラスを傾ける二人は何やら小声で語らい始めていて




「奴も釣れると思ったんだがなぁ」


「来てるの?」


「……お前も知らないのか」






私は眉を潜めたままグラスに口を付けた




(……………………………旨い…………!!!)



こ、………これは…………!絶対に高いお酒だ…………!!!!!



成る程……これは私に対するお詫び&待機料的なワイロだろう………


ふむ……………悪くない…………!!






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