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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第21章 秋雨の時に








……………これは最後の悪足掻きというやつだ

私の脳は馬鹿みたいに回転していた

彼の要望は言葉にされずとも理解した

…………………しかし……………恥ずかしながら………………私はこの行為自体の経験が無いのだ…………



だが見くびらないで欲しい、一応大人なので知識はある……!


…………けれど土壇場になって消し飛んでしまった………………


うっすらと目を開いてから再び瞑る


…………そもそも……………そもそもだ……………



サイズ感がおかしいじゃないか…………!!!!!


私の口に収まる代物ではない…………顎が外れるっ


こんな事を考えて急速に普段を取り戻しながらも自身が全裸である現状


私の突然の大声にピタリと静止した彼は低い声を響かせた



「…………何、下らない事言わないでよ。」



苛立ちこそ感じないものの不機嫌な声色に汗が浮かぶ

その間にもグググと頭を押し下げられて気配だけで、もう触れてしまいそうな距離なのだと感じる一時



「………っあの………!私………私初めてで………っ!その…………」



しんと静まり返った部屋


耳にはバクバクととにかく煩い鼓動が騒ぐ



「えっそうなの?」



彼の腕から力が抜けた瞬間にガバリと顔を上げれば彼は瞳を少し見開いていた



「セックスはしてフェラは未経験なんて事ある?」


「……………っ………」




……………どストレート…………っ


露骨過ぎる発言に然り気無く身体を隠しながら頷く

事実、私には経験の無いことだ

正直こんなに驚かれるとは思っていなかったのでおかしな事なのかと不安ではあるが

先程迄のねっとり妖しい雰囲気は消えている

ここはこのままやんわり流してもらえるかも………………なんて考えていた私は甘かったのだ



「…………ふーん。」


「…………」


「じゃあ、俺が教えてあげるよ。」


「…………えっ…………」



何故か機嫌が良さそうに笑う彼は先程よりも確実にギラギラと瞳を輝かせていた





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