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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第21章 秋雨の時に






いつの間にやら天井を見上げている現実に喉の奥から飛び出した言葉



「………えっ………!そんな雰囲気じゃ無かったでしょ………?!?!」



口から心臓が飛び出しそうな勢いで声を裏返す私はその内にも脚を挟み込まれて身体の自由を奪われる


ふぅっと息を吐きながら前髪をかき上げた彼は心音を大音響で高鳴らせる私に向かい淡々と言葉を紡いだ


「俺はそういう雰囲気だと判断した。」





………………一体どこで……………?!




手がちょっぴり触れ合ったから……?


いやいや待って欲しい


…………めちゃくちゃ濃厚なキスをしておいて何もしないのが貴方じゃないか………!!!!!!




「俺ずっと我慢してたんだよ?車じゃ流石に沙夜子も嫌だろうって。」



クリっと小首を傾げながら可愛らしく伝える彼だが


正直可愛さの欠片も無い

豹変した彼はその瞬きにすら色を薫らせて淡々と私の自由を奪って行く

彼の片手に拘束された両手首は頭の上に固定されてしまっていて

決して嫌な訳では無いけれど本当に突拍子も無い展開に反射的に抗う私を彼は妖しく見下ろした


伏し目がちな瞳が再び私を射抜く


「それとも沙夜子はそんな気分じゃない?」


「………っいや、そうじゃなくて………っ」


「じゃ、いいね。」



途端にペロリと首筋を舐め上げられてビクリと跳ねる肩


混乱の隙間にじわりじわりと溢れるのは彼を求める純粋な気持ちだった


…………少し驚いてしまったけれど大好きな彼に強く求められる時間は心底幸せだ…………




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