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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第20章 食事の合間のお喋りは






再び歩き出した私達


先程より少し人は増えたけれどのんびりとした心地好い時間が流れる

軽く回れる小ぢんまりとしたテラスを散歩の様に見て回る

ベーカリーの他にも飲食店は数店舗あり、名物のお蕎麦屋さんやイタリアンレストランまで装いの違いを楽しんで



「お店入ってもいいですか……?」


「どうぞ。」



覗き見た雰囲気から心惹かれた店を見て回った


入店してみれば見せ方迄こだわり抜かれた可愛い雑貨屋さんは何処となく海外の風を感じたり
木で作られた自然派なおもちゃのお店等、世界観を崩さないお洒落さが凄い………

見るからに私にはハードルの高そうなお店は然り気無く通り過ぎてしまったが

最後に立ち寄った野菜や果物が売っている、こちらもお洒落なお店にてパスタソースを数個購入してもらったので大満足だ




「ありがとうございます!」


「別に。」


「食べるの楽しみですねー!」


「沙夜子は餓えるのが怖いの?」


「………えっ……普通に怖いけど……そんな理由で食べ物ばっかりな訳じゃ………」


「ふーん?」



素敵なテラスを存分に楽しんだ私達はマイカーに向けて帰路に付いていた

そして、気が付いたのだ

私は生まれてからずっと食べる事が好きだった

食欲旺盛の食いしん坊だった


だけど……ここまで食いしん坊だっただろうか……………?


私は一人首を捻ってから心境の変化に気が付いた


以前の彼はいつ居なくなるかわからない存在で、きっと一生会えないのだと思っていた

彼の世界へ行ってからも不透明な未来が怖くて私達が一体どうなってしまうのかと泣いていた


……………今の私は違うのだ


一般的な夫婦に比べれば未来は不透明に違いない

私だって時折考えては酷く不安にある事がある

本当に彼の計画通り全てが順調に進むだろうか……

そう何度も暗殺者である彼が自分の世界を留守にして本当に大丈夫なのだろうか

この先彼の実家にバレるかもしれない

異世界転送にミスがあったりしたら私達は唐突にバラバラになって一年を越えなければならない

その間彼にもしもの事があったら……?



…………考え出してしまえばキリが無いけれど




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