ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編
第3章 野菜炒めとシンパシー
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私は背筋をピンと伸ばしたまま固まっている
但し、私の背後にいるのはセ○バンの天使の羽ランドセルでは無く彼である
私は夕飯作りに取り掛かり彼は静かにテレビを見ていた筈だった
そんな彼がふらりとキッチンに現れたのはつい先程
「夕飯何?」なんて聞きながら冷蔵庫を開けた仕草からお茶でも取りに来たのだと思っていた
だし巻き玉子と野菜炒め、そしてロールキャベツにお味噌汁……とラインナップを口にした私に彼は「ふーん。」と間延びした声を返した
自分から聞いておいて相変わらず興味無さげな反応に少し笑ったのも束の間
野菜を炒める私の手元を背後から覗き込む彼に閉じ込められて私は途端に固まってしまったのだ
何を言うでも無く私のお腹に回された腕の感覚に心拍数は急上昇し、じわりじわりと身体が熱くなる
一体何を考えているのか………普段からわからない彼だが本当にわからない………
密着する様に寄せられた身体から逞しさを感じてぎこちなく動かした手から菜箸がポロリと落ちた
「…………あの……………っ!!!」
おずおずと開いた唇を閉ざしたのは首筋を辿る艶かしい舌の感覚に身体が震えたから
そして首筋を辿った舌はそのまま耳へと滑り淫靡な水音が鼓膜に響いた